さあ、出航だ。
皆の顔が明るい。
乗客は65才以上の高齢者ばかりなのに
自分を含めて全員が若さあふれる青年のようだった。

高さ数十メートルから地上を見下ろすと、足がすくんだ。
だがしかし、とても優雅な気分に浸れるのだった。
埠頭には数え切れない見送りの人々がひしめいていた。

乗り込む時から送迎セレモニーが盛大に行われており、
なんと空にも、たくさんのドローンから垂れ幕が下がり、
「行ってらっしゃい」「お疲れ様でした」「いつまでもお元気で」・・などと書かれていて、ついホロリとさせてくれる。

華やかに展開されるそれらを受けながら、
何やら段々心に余裕が生まれて来て、
ビックリの連続を楽しんでいる自分に気付かされた。

この私を取り巻く状況の全てが、我が国初めての試みであり、
そこに、いの一番に参加できた自分を誇らしく思うのだった。

まるで、成功を願う多くの人々の、熱い思いも一緒に
積み込まれているかの様だ。

そう、
この船は、何年も掛けて世界中を巡る、
人生の終わりを迎えるまで乗り放題の・・

「船のマイホーム」・・なのだ。


つづく


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