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その男、後ろ姿、中肉中背。

葉子の視界に入るや否や、焦点を捉えて離さない。

ふと振り返られて目と目が合う。

だが、見つめ返すほどの確固たる力はまだ、なかった。

目をそらす。何事も何程も存在しなかったかのように。

しかし、そこには目に見えない一本の太い線が、、繋がった。

そう思えた。確信は、なかった、と思う。


ある会社主催の200人位の立食パーティー。

年齢層はまちまち。一つの営業部と取引先複数社の懇親会であった。


すっとした佇まい、歩き始めたその後ろ姿が、

葉子が男を初めて直視した一瞬のときであった。

何かが走った。

その前後にあった筈の景色、カラー、サウンドは切り落とされている。

四角い画面、いや立姿の周りは楕円のグラデーションだったか。。


男が振り返った時、目は真っすぐ自分を見ていた、ように思う。

誰かの強い視線を感じて振り返ったのか、

先に男の視界に葉子が舞っていたためか、

そのどちらでもない、ただの偶然であったか。


葉子27才の時、男35才、若き実業家であった。


つづく

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葉子は一人暮らしをしていた。

原宿駅から竹下通りを徒歩5分、蕎麦屋の裏手にあるアパートだった。

しかし竹下通りの混雑で、駅まで辿り着くのに15分以上は掛かるのだった。

大通りから一本裏道に入れば、シンとした空気があり、セミの鳴き声も聞こえていた。



その男の後ろ姿を、オレンジジュースのグラスに口を付ける振りをしながら、

ボーっと目で追っていた葉子のところに、

先輩の野口がサッと近付いたかと思うと、

「あなたに紹介したい人がいるんだ。」と言って腕を引っ張る。

がっしりとした大柄の、年中日焼けした肌と大きな強い目、

ハワイ大好きの野口は、見掛けどおり行動的だ。

この人にビキニの白い跡は似合わないが、、まあ想像するのを止めておこうと

何回思った事だろう。実際はそんな跡があるのかないのか誰も知らない。


一瞬、グラスからオレンジジュースがこぼれない様に気を取られ、

男から視線を外していた。

引っ張られて、少しこぼれてしまったジュースを紙ナプキンで拭きながら、

目の前にいる人物に目をやると、

彼だった。


つづく


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